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百田尚樹さんの「影法師」 [雑感]


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百田さんの「永遠の0(ゼロ)」は

超有名なんで、だいたい聞いたことがあると思います

映画も今、上映されていますよね


今日ご紹介したい本も、なかなかのもんです
これです

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んじゃなっかた

これです

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今、2回読みました

戸田勘一(7歳)と磯貝彦四郎(7歳)の時から物語は始まります。

当時、武士の階級制で上士・中士・下士があり
勘一は下士、彦四郎は中士でした


二人はその垣根を越えて
刎頸の契りをかわす   


二人が急速に接近したのは藩校(藩が主催している学校)でした

多数の学友が絡んで物語は進行していきます。


彦四郎が勘一に言います

「お前はいずれ藩をしょって立つ人間だ」、と

勘一が「いいや、剣に優れ、才能もトップのお前こそ、この藩にとってなくてはならない存在だ。」


数々の事件の中
彦四郎は勘一のために「影」のように動く。


二人に上意討ちの命が下ったとき
まず勘一が一人を切り殺したが

彦四郎はもう一人の剣客によって背中に傷を負った
この傷を世間では、卑怯傷といってさげすんだ

              ・・・・・・・         (実はこれは彦四郎の策略であった)


このことによって
勘一は出世の道へ

彦四郎は蟄居となり、世間の物笑いにされた



時の流れの中で彦四郎は勘一の「影法師」に徹する。


勘一率いる干潟の干拓での闇討ちでは、二人を切り殺し


碓氷峠においては、勘一を待ち受ける3人の剣客を切り
事なきを得た

そして20数年


しかしながら、このすべてを勘一が知ることになったのは、
50歳を過ぎ筆頭国家老となって江戸から帰ってしばらくのこと。


彦四郎について探索していたが



彦四郎はすでに亡くなっていた・・・・・


自分の足で彼の過去を探し求めていくうちに
すべてを知った勘一は



胸襟の契りを誓った友を思い

その胸は、
張り裂けんばかりであった・・・・・


許せ、彦四郎・・・・・・嗚咽と涙があふれ出て止まらない
「影」のごとく勘一を助けた彦四郎のことをおもうと・・・


(ここら辺の結末は、「永遠のゼロ」に似ているような)



それぞれの階級の少年たちの心と感情が豊かに表現され
いかにに毎日を過ごしたか

武士たちの生活はいかがなものだったのか

武士・百姓・商人の関係を垣間見ることができます



大変面白かったことをひとつ・・・
代官所勤務の勘一が先輩に教わったこと



一反の田んぼで、人一人が1年で食べるコメが穫れる
一反で1石
一反は三百歩(その昔は三百六十歩だった)
すると
一坪の土地で、一日分のコメが収穫できる


つまり
「人が一日に食べるコメが取れる土地の大きさを一坪と定めたのではないかな。
そして
ほぼ一年にあたる三百六十日分のコメが取れる土地を一反としたのだろう
つまり
坪とか反とかいうのは、実はすべてコメつくりからできた尺度だったのだ」


当時の国の力を表すものが、お金の単位ではなく、「石(こく)」であり
侍の地位を表すのも「石」であった。

うんちくとして覚えておいて損はないでしょう?


この本は、あらゆる人にお勧めしたい一冊です





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